解説：パブリケーション倫理​

1 International Society for Medical Publication Professionals. 2016. Publications Primer: A comprehensive single source overview of medical publications. Accessed March 30, 2020. ​

生物医学研究のパブリケーションに企業が関わる場合には、タイムリーかつ透明性がある方法で、正確かつ倫理的に報告されることが求められています。そのため、パプリケーションを実施する際は、出版に関するガイドラインに加えて、業界のガイドライン等にも準拠する必要があると言えます。

不完全かつ不正確な情報により誤解を招くだけでなく、研究成果の報告そのものの遅れにもつながります。それにより、医療関係者の意思決定のための情報が不足し、結果として医療の効果や質の低下につながり、ひいては患者の不利益を引き起こすことにもなりかねません。

Good Publication Practice (GPP)ガイドライン¹は、企業が医学研究や臨床研究を発信することを支援するために作成されました。また、GPPガイドラインは、個人および組織が倫理的かつ透明性の高い出版活動を維持し、法規制上の要求事項を遵守することを支援するためのものです。GPPガイドラインは、査読誌への論文投稿のみならず学会発表にも適用されます。​

医学雑誌編集者国際委員会（ICMJE）は、研究を倫理的な形で出版するためのガイダンスを提供しています。ICMJEの推奨事項²は、研究の実施や報告におけるベストプラクティスおよび倫理的な基準を概説するとともに、著者およびその他の出版関係者が、正確かつ明確で再現可能な、偏りのない医学研究論文を作成し公表することを支援するものです。​

1 DeTora LM, Toroser D, Sykes A, et al. Good Publication Practice (GPP) Guidelines for Company-Sponsored Biomedical Research: 2022 Update. Ann Intern Med. 2022; 175(9):1298-1304. https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M22-1460 Accessed January 30, 2023.​

2 ICMJE　Recommendations for the Conduct, Reporting, Editing, and Publication of Scholarly Work in Medical Journals. http://www.icmje.org/recommendations/ Accessed January 30, 2023.​