睡眠障害国際分類第3版では、不眠症の診断には、不眠症状だけでなく、日中の機能障害の存在が必要とされています。
不眠症で見られる日中の機能障害には、日中の眠気、疲労感などの症状が含まれます。
不眠症でみられる日中の機能障害は、人的・社会経済的損失と関連することが示唆されています。
不眠症患者は快眠者に比べて、欠勤経験者の割合が高く、欠勤日数が多かったことが報告されています(海外データ)。
不眠症の治療においては、夜間症状(不眠症状)のみならず、適切な治療を提供することでQOLを含む日中機能の向上を目指すことが重要です。

References

1) 睡眠障害の診断・治療ガイドライン研究会 内山 真 編, 睡眠障害の対応と治療ガイドライン 第3版, じほう, 2019, p161

2) American Academy of Sleep Medicine, 日本睡眠学会 診断分類委員会 訳, 睡眠障害国際分類 第3版, ライフ・サイエンス, 2018, pp3,16

3) 睡眠障害の診断・治療ガイドライン研究会 内山 真 編, 睡眠障害の対応と治療ガイドライン 第3版, じほう, 2019, pp165-166

4) American Academy of Sleep Medicine, 日本睡眠学会 診断分類委員会 訳, 睡眠障害国際分類 第3版, ライフ・サイエンス, 2018, pp4-5

5) 三島 和夫. 産業医学ジャーナル 2023; 46(6): 72-78

6) Léger D, et al.: Sleep 2006; 29(2): 171-178

7) 伊藤 結生 ほか. 精神医学 2022; 64(3): 333-340

その他のクービビック関連情報