2024年10月

 

6/13(木)アシテアWebカンファレンスをご視聴いただいた先生 各位

 

 

塩野義製薬株式会社

執行役員 ヘルスケア戦略本部長

三春 洋介

 

アシテアWebカンファレンスにおける

アシテアダニ舌下錠関連情報提供についてのお詫びと訂正

 

拝啓 平素より弊社医薬品を患者様の診療にお役立ていただき厚く御礼申し上げます。

 

 2024年6月13日に開催しました弊社主催 Webカンファレンスをご視聴いただき誠に有難うございました。

 製薬企業の主催・共催する講演会は医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン(以下、ガイドライン)を遵守する必要があります。この度のWebカンファレンスにおいて弊社の対応不足のため、ガイドラインを逸脱した内容および一部承認をうけた用法・用量と異なる内容が含まれておりました。主催メーカーとして深くお詫び致します。

 下記に詳細をご報告させていただきます。内容をご確認いただくと共に、ご処方いただく際には添付文書に記載の用法・用量、警告・禁忌を含む注意事項等情報および副作用情報をご確認いただき、適切な処置をお取りいただきますようよろしくお願い致します。

 今後はこのようなことが生じないよう、一層の適正使用推進のための情報提供に努めてまいります。

 

敬具

-記-

■ガイドライン逸脱箇所について

 演者の先生のご講演の中で、具体的に弊社の対応が不足していた、あるいは適切でなかった内容は以下のとおりです。

1.ミティキュアの服薬方法について

 添付文書上「通常、投与開始後1週間は、ミティキュアダニ舌下錠3,300JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、ミティキュアダニ舌下錠10,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える。」となっている中で、演者の講演スライドにおいて「1分間の保持ではなく10秒など短い時間の保持とする」、「飲み込むではなく吐き出す」、ということが記載されていました。この件について、弊社より修正および添付文書上の用法・用量に則した使用をお願いする等といった、適切な対応が出来ておりませんでした。

 

2.シダキュアの服薬方法について

 添付文書上「通常、投与開始後1週間は、シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える」となっている中で、演者の講演スライドにおいて「1分間の保持ではなく10秒など短い時間の保持とする」、「飲み込むではなく吐き出す」、ということが記載されていました。この件について、弊社より修正および添付文書上の用法・用量に則した使用をお願いする等といった、適切な対応が出来ておりませんでした。

 

3.アシテアの服薬方法について

 添付文書上「通常、1回 100単位(IR)を 1日 1回舌下投与から開始し、1回投与量は 100単位(IR)ずつ、300単位(IR)まで増量する。なお、漸増期間は、原則として 3日間とするが、患者の状態に応じて適宜延長する。舌下投与後は完全に溶解するまで保持した後、飲み込む。その後 5分間は、うがいや飲食を控える。」となっている中で演者の講演スライドにおいて「溶けきるまでの保持ではなく10秒など短い時間の保持とする」、「飲み込むではなく吐き出す」、ということが記載されていました。この件について、弊社より修正および添付文書上の用法・用量に則した使用をお願いする等といった、適切な対応が出来ておりませんでした。

A

4.切り替え症例の紹介について

 講演の中で、ミティキュアダニ舌下錠からアシテアダニ舌下錠に切り替えた症例データが紹介され、ミティキュアダニ舌下錠からの切り替えが有用であるかのような表現がございました。講演スライドにて記載がされておりましたデータは自験例であり、一般的に証明されたエビデンスではございません。これらの内容はミティキュアダニ舌下錠に対する誹謗中傷表現になる恐れがあることから、弊社よりガイドラインに合わせ、エビデンスに基づいた表現にしていただくようお願いする必要があったところ、対応が十分出来ておりませんでした。

 

5.用法・用量外情報の掲載されている資料が配布されたことについて

 当日聴講者の中で希望された方に対し、演者が所有する用法・用量外の情報を含んだ資料を弊社経由で配布が行われていました。対応が適切でなかったことと、配布される資料の社内確認が不十分でありました。

 弊社として適切な審査を経た資材ではないため、当該資料を廃棄いただくと共に、第三者への転送もお控えいただきますようお願い致します。また、既に転送されている場合には、転送先に資料の廃棄をご依頼いただきますようお願い致します。

 

以上

 

 

 

 

※以下は、用語の説明です。用法・用量外の情報であり推奨するものではございません。

 

 

*時短法:

 各製剤を規定の舌下保持時間より早く飲み込んだり吐き出したりすることで、口腔内で抗原に触れている時間を短くし、副作用軽減を目指す方法